poem

泥沼

やっと泥沼から足が抜けそうなのに
私の心は抜け出す事を恐れて

足を引き抜けず
足は捕まれたまま

土の道は綺麗だけど
なぜか怖くて

泥沼は汚れているけど
なぜか心地よくて

昔は必死に土の道へと戻ろうともがいていたのに

ここまで泥に捕まると既に
泥の中が自分に合っていることに気付いて

泥は汚くて粘ついているけれど
絡んでくる泥が自分を守ってくれているような気がして

錯覚に陥るんだ

そして私は今日も土の道へと戻れない

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